Azureの小ネタ (改)

~Azureネタを中心に、色々とその他の技術的なことなどを~

AutoRest フレームワークを使って Azure SDK for Javaを生成してみる

何度かBLOGってますが、Azure SDKはSwagger API (JSON) から 自動でSDKを生成しています。SDKに依存しないピュアなコードも生成できるみたいなのですが、そこは割愛してAzure SDK for Java を生成してみます。

github.com

ビルド

上記、GitHubからリポジトリをクローンします。Java向けは「javavnext」ブランチなので、切り替えてます。ビルドは以下で説明されています。

autorest/building-code.md at master · Azure/autorest · GitHub

かいつまんで説明しますと

  • VS 2015 Update2 と、 CoreCLR RC2 が必要
  • Java 1.8 が必要、JAVA_HOMEの設定をお忘れ無く
  • gradle が必要、2.6 と書かれてますが、最新で問題ないかと思います Download Gradle l Open Source Enterprise Build Automation からインスコしてPathに通しておきます
  • 普通のJava向けだけ欲しいのですが、Androidも一緒にJavaでひとくくりみたいなので、23.0.1 以上のAndroid SDKが必要です。必要に応じてANDROID_HOME の設定します
.\gradlew.bat build

順調にいくと、.\binaries\net45 配下に DLLとかEXEができあがります。 .\binaries\net45\autorest.exe を叩くと

f:id:StateMachine:20160621105409p:plain

こんな感じでヘルプが表示されます。コード生成オプションが見えますが、Azure.Java と Javaでちょっと違う仕様みたいですね。Fluent APIも生成できるような感じです。

コード生成

Azure SDKのSwagger APIの定義は、以下で公開されています。

GitHub - Azure/azure-rest-api-specs: The source for REST API specifications for Microsoft Azure.

とりあえず、以下を実行してみますと、

.\binaries\net45\AutoRest.exe  -input https://raw.githubusercontent.com/Azure/azure-rest-api-specs/master/arm-compute/2016-03-30/swagger/compute.json

GeneratedフォルダにC#のソースが出まが、Java向けは以下のようにオプションを指定する必要がありあmす。

.\binaries\net45\AutoRest.exe  -input https://raw.githubusercontent.com/Azure/azure-rest-api-specs/master/arm-compute/2016-03-30/swagger/compute.json -CodeGenerator Azure.Java -Namespace hoge

Generatedフォルダの様子。

f:id:StateMachine:20160621110620p:plain

Fluentはまだ生成できませんでした、残念。

Azure REST API Specifications をパースしてモデル情報を見てみる その2

前回は、Swagger APIのパース部分でつまづいて終わったのですが、続きをやってみました

statemachine.hatenablog.com

Parser

前回記事通り、現状のSwagger製のJava Parserだと、Azure の REST API SPECが正しくパースされないので、結局Java Parserをアドホックに修正して自分の希望通りにパースできるようにしてみました。あまり厳密な解釈にこだわる必要もないので。

Diagram

詳細は後述しますが、ComputeのAPIをモデル化した情報をDiagramエディタにD&Dして、手動レイアウトしたものが以下です。

f:id:StateMachine:20160519131716p:plain

VirtualMachineから関連するオブジェクトが手に取るように分かります。これで内部構造の理解も捗るんじゃないかと思います。

仕組み

前回も少し書きましたが必要な環境は以下です。

  • Eclipse 4.6 Modeling edition
  • Eclipse Modeling Framework(EMF)
  • Swagger Parser
  • API の スキーマ

EclipseにはJava IDEとかとは別に、Modeling Editionがありますので、これを使います。EMFやDiagram Editorなどのプラグインが予め組み込まれています。

やっていることは簡単で、APIをパースするとSwaggerのAPIモデルが作られます。クラスやプロパティ、関連などが機械可読可能な状態になりますので、それをEMFのEcoreモデルでモデリングするだけです。EMFのEcoreモデルはメタモデル(MOF)の実装です。簡単にいってしまえば、Swagger API JSON -> Ecoreモデル(*.ecoreファイル)の変換をしているに過ぎません。

ecoreモデルが出来た後は、Diagram Editorを開いてD&Dしつつ、見える形に整えるだけです。

というわけで、当初も目論見が達成できたので満足です。